フランスの大学受験制度とは?|家庭教師のガンバ

フランスの大学受験制度とは?

バカロレアという共通試験制度

フランスでは、大学入試にあたる試験としてバカロレアというものがあります。
これは、はっきりとした正答のない抽象概念にせまる問いかけに、如何に本質的な理解や解釈でもって、
自分の考えを記述できるかを問う論述形式の試験となっています。
この試験はフランス全土共通試験であり、これで合格点に届けば、
自分の希望する学校の倍率が飛びぬけて高くない限り自分の希望するところへどこでも入れることになっています。
ナポレオンが始めたもので、大学入学の許可を得ていると証明出来る、国家資格です。
日本の受験はいずれもその学校のことだけに有効なもので、国家資格ではありませんから、
独特の受験体系であるいう感想を持たされます。
バカロレアは一般バカロレア、専門バカロレア、工業バカロレアの分野別に分かれています。
また一般バカロレアも科学系バカロレア、経済系バカロレア、人文・社会系バカロレアに分かれます。
このうち自分の好きなものを選べるわけですが、
中でも科学系バカロレアが最難で、受験して合格すればどの職業にも就けるということになっています。

もう一つの高等教育機関グランゼコール

フランスではバカロレアから大学に入るのが一般的な入試の形でした。
しかし、「大学」と呼ばれているところとは別に、
それ以上に高い教育程度を持ったグランゼコールと言われるエリート養成学校が存在しています。
各分野の高官であったり、高い役職に就くにはこちらを卒業していないと不可能です。
ここに入学するには、まず高校卒業後試験を受けて準備学級に通い、これを修了する必要があります。
そしてその後、各グランゼコールが各自行っている試験を受験し、パスした者が資格を持ちます。
共通の試験の後二次試験という感じで、その点は日本の受験と似ているかもしれません。
ただし、医学部や神職などの聖職につくための学部はグランゼコールには存在せず、
バカロレア経由でないとその職業にはつけません。
科学系バカロレアを頑張ってパスできるようなら、これらの職にも就けるというのは、
医学部受験が特別難関で受験するのにも別格となっている日本とは全く異なる点でしょう。
ただし、もちろん科学系バカロレアもバカロレア中で最難関なので、パスするなら優秀でなければなりません。

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